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​高品質の精油は職人気質から生み出される

2000年頃から、ティーツリーの需要は世界的に高まり、今ではティーツリーの生育に適さない内陸の乾燥地帯にも大規模プランテーションが見られます。 大規模プランテーションは、効率よく低コストでティーツリーオイルを生産できるという利点があります。 また、周辺地域の雇用を生み出すという点では評価してよいでしょう。​ しかしながら、それらにティーツリーオイルの本来の力を期待できるかというと、そうでないこともあります。

ティーツリーオイルは、ルピネン-4-オールが35%以上であれば、最大の抗菌力があると、西オーストラリア大学病理学研究室のケイト・ハマー教授が発表しています。つまり、35%であっても、50%であっても同じ抗菌力が期待できるというわけです。 しかし、ティーツリーオイルの品質は、それだけで計ることはできません。

ラインハート・ティルマンさんは、1970年代に、ニューサウスウェールズのバラナで、友人と一緒にティーツリーのプランテーションを始めましたが、品質よりも効率・収益を優先するようになった友人と思いが合わず、クイーンズランドのブライビー島の近くの湿地帯で、理想のティーツリーオイルを完成させるための小さなプランテーションを始めました。 バンガワルビン地帯から1,8シネオールが2%未満でテルピネン-4-オールが35%を超える精油が採れる個体だけを選別し、それを挿し木にして増やし、ティーツリーオイルの故郷と同じ環境を手作業で再現させ、長い年月をかけて低1,8シネオール、高テルピネン-4-オールというだけでなく、微量の香気成分を種類多く含む理想のティーツリーオイルを完成させました、80歳を目の前にした今も、完全な無農薬栽培・完全な手作業で、精油の生産を続けています。 高品質のティーツリーオイルは、ティルマンさんの職人気質から生み出されたのです。

ティーツリー有機栽培

​ティーツリーをプランテーションで栽培した場合、パージャビートルと言われる害虫に襲われます。一晩でティーツリーの葉を食い荒らしてしまうので、大手プランテーションでは殺虫剤を使用します。 ティルマンさんは害虫におなか一杯葉を食べさせて、次に出てくる新しい葉を収穫する方法でティーツリーを育てています。 

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